葬儀で振る舞う食事として、便利で多くの人に喜ばれる寿司。しかし、その注文には、葬儀という特別な場ならではの配慮と注意が必要です。滞りなく、そして参列者に失礼のないように食事を提供するために、押さえておくべきポイントをいくつかご紹介します。まず、最も重要なのが「注文する量」の見極めです。通夜振る舞いの場合、参列者の人数を正確に予測するのは非常に困難です。そのため、葬儀社の担当者と相談し、予想される参列者数の7割程度の量を目安に注文するのが一般的です。全員が寿司を食べるとは限らず、少しつまむ程度の人も多いため、多めに注文しすぎて大量に残ってしまう、という事態は避けたいものです。足りなくなった場合は、追加で乾き物などを出すといった対応も考えられます。一方、精進落としの場合は、参列者の人数がほぼ確定しているため、人数分を注文します。次に、「ネタの選び方」にも配慮が必要です。葬儀の場は、お祝いの席ではありません。そのため、「おめでたい」とされるネタは避けるのがマナーです。例えば、尾頭付きの海老や、紅白の色合いが鮮やかな鯛などは、結婚式などの祝宴を連想させるため、避けた方が無難です。注文する際には、寿司屋に「葬儀の席で使うものです」と一言伝えることが非常に重要です。そうすれば、店側も弔事の席にふさわしいネタを選んで盛り合わせてくれます。マグロの赤身やイカ、玉子、かんぴょう巻きといった、落ち着いた色合いのネタが中心となります。また、食中毒のリスクを避けるため、信頼できる衛生管理の行き届いた店を選ぶことも大切です。葬儀社によっては、提携している仕出し専門の寿司屋があり、手配を代行してくれる場合も多くあります。葬儀の食事手配に慣れているプロに任せるのが、最も安心で確実な方法と言えるでしょう。最後に、アレルギーを持つ方や、生ものが苦手な方への配慮も忘れてはいけません。寿司だけでなく、煮物や揚げ物、サンドイッチといった他のメニューも用意しておくと、より親切な対応となります。
葬儀で寿司を注文する際の注意点